EU軍事統合

EU２８か国の軍事力統合問題。

来年の重要課題となりそうだが結論は見えない。

本欄でも触れた形式ばかりのEU”戦闘部隊”は存在する。

だが、リビヤでも最近の中央アフリカの騒乱にも出動の機会は無かった。

２８か国の多数となると、騒乱が各メンバーに与える影響度が違い、統一した行動は合意できない。

リビアでも中央アフリカでもドイツの国論がドイツ兵の出兵を許さず、出動が流れた。

ブラッセルで２８か国の統合軍事行動の規則を作ったところで、各メンバー国の軍部全てが合意した例は皆無。

仮想敵も定まらない。

中東の過激派、北アフリカのテロリストと言っても捉えどころのない敵である。

今更ロシアでも無い。

おまけに、２８か国いずれも税制規律を重んじ様と、同一歩調で、軍事費支出は減るばかり。

アメリカは、主力軍事力をアジアと標的変更し、欧州には自前の防衛システムを持てと、冷たい姿勢を採る。

こんな状況下で、来年の欧州軍事統合問題、無人機(ドローン)の採用の為に各国の航空規制を統一しようとか、サイバー攻撃に対する防衛対策の共同検討を始めようとか、の議論でお茶を濁すことになろう。

何か変事あれば、アドホック、アラカルトの個別バラバラ対応が精々であろう。

バイロン