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トランプの不評;カナダの友人 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

東京で働いている主人の友人、カナダ人の弁護士さんが暑さに参ったらしく蓼科高原に涼を求めて上がってきました。昨日は我が家の山荘に立ち寄りました。この弁護士さんと主人は長い飲み友達でとても仲好しです。早速お昼からビールを手始めに焼酎、ウイスキーと、ヴェランダで酒盛りを始めました。主人は久しぶりの”立派な飲み友”の訪問に大興奮です。特に主人はカナダ人一般の米国大統領トランプの印象につき根掘り葉掘り聞いています。主人の膝でやり取りを聞いていると、カナダの弁護士も随分とトランプ嫌いだと見えてだんだん興奮して来ました。トランプに極端な非難の言葉を浴びせ始めました。主人も驚いたのがトランプに付いた多くの侮蔑の呼び名でした。その一つに”蝙蝠の糞大統領”というのが有りました。主人は英語は豊富な単語を持つねと、いわば感心。飲み友が帰った後で、つくづく、私に言いました。”パテーよ。やはり常日頃外人と接触していないと、ウェブ情報では生々しい感触が取れないなー”
パテイー
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高地住居の再認識;国民の共有財産 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

ホントに梅雨かな、パテイーよ。主人は、抜けるような青空から透明な光線を降り注ぐ太陽に目を細めています。蓼科高原のこの時期、あたり四方をアルプスの山並みが外界からの湿気や汚染した空気を遮断してまるで別天地の様相です。主人は、小さなヴェランダに、彼方此方苦労して調べた挙句、満足して買い求めた温度計をつるしています。朝方は、15,6度、今の昼時、爽やかな風の中、温度計は23,4度となります。主人は、昔お世話になった東京ガスの故村上社長の話をよくします。社長は蓼科高原に社員寮の白羽の矢を立てました。その理由が、”日本で一番湿気のない、且つ、一番日照日の多い地点”との東京ガス調査機関の徹底した検討の結果でした。その調査結果を主人は信じて便乗したのでした。近くには縄文時代の先人の住居跡が多く、蓼科高原の気象は太古の時代から人気だったようです。主人は、ヴェランダで日光浴をしながら、私を膝にのせてよく言います。世界中が暑くなる。日本は山岳国家で高低差がある。イギリスや、タイや、豪州の仲間が可哀想だ。平たい土地で、夏の高温を避けるすべがない。日本の高地の夏の快適な気温は彼らには夢だろう。日本も高地住居の貴重さを理解して、国家が高地を積極的に国民に開放しなくてはならないと、私を相手に演説してます。
パテイー
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聖光寺の桜とペット禁止 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

蓼科高原の中心、蓼科湖。その前に聖光寺。桜が満開です。主人は奥さんと私を車に押し込んで毎年と同じに花見に出かけました。おや、今年は様子が違います。多くの人が犬を連れてうろうろしています。主人は立札を見つけました。ペットの境内進入禁止、の立て札です。主人はたちまち怒りで顔が赤くなりました。愛犬を連れた多くの人たちも、困惑しています。主人は皆さんと怒りをぶちまけあっています。なぜ犬を差別するのか。大変に美しい桜の花と、大変に醜い意地悪な立て札。主人は、もう二度とこの寺には来ないよと、言いました。
パテイー

春風と英語 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

蓼科高原の5月、山荘にはまだ若芽は芽生えません。でもまるで天国の様な春風が吹き抜けます。主人は、パソコンを新品に取り換えて毎日うなりながら格闘しています。”とにかく説明書が意地悪すぎる。メイカーは我々最終ユーザーとの距離が遠すぎる。使いようや使い勝手について説明する意識がない。”と頭を掻きむしって怒りました。それでも、メイルが通じるようになったらしく、顔も少し和みました。今日は子供の英語教育について、繰り返し教える方法とやらを役所が考えたニュースを見て、また怒りだしました。子供にこれ以上負担をかけるな、それより先ず大学生には一般英語会話に通じなければ卒業させるな、と怒っています。主人は、昨今の大学生について信用を失っているようです。”どうして皆お笑い芸人みたいのばかりなのだ、少しはまじめに勉強しろ。”とまた向かっ腹です。主人も年の所為です、すぐに怒りだします。気を付けてほしいです。
パテイー

環境美化の慣性 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

主人は満足げです。”こりゃ、凄い花の量だ。100年の差も埋められそうだ。”都の西北、目白台と高田の馬場の狭間を流れる神田川。両岸を連なって咲く桜の花が満開です。”パテイーよ、よく見ろ。今年は川の流れを早くする工夫ができている。ほら、小さな堰ができている。これで随分と水質が浄化されたのだよ。” その所為か、確かに昨年より桜の花が色づいてまた豊富です。一面花ばかりの風景です。去年より、多くの赤白の大きな鯉が、楽しそうに泳いでいます。主人は現役時代、欧州でテムス河、セーヌ河、ダニューブ河などの河川の美しい変身の様を見ています。お酒が入ると、羨ましいと思い出話です。50年も前のことですが、テムズの上流でモーターボートを借りて、遊んだ日のことを話します。行き届いた運転指導、環境への配慮等、当局者の指示が、よほど驚きだったようです。”あの頃、まだ日本は100年遅れていると先輩に言われたよ。でも、どうだ、今日の神田川には日本人の知恵で小型堰が出来て水質も、花の勢いもすっかり変えてしまった。はずみが着くと早いよ。セーヌに追いつくのもすぐだ”。珍しく主人ははしゃいでいます。
パテイー

21-0 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

選抜高校野球が始まって主人はテレヴィ観戦を楽しんでいます。私は膝に乗ってお付き合いです。パテイー、みろよ、高校生の体格がよくなったなー。これなら世界で戦えるよ。と喜んでいますが、時々何時もの瞬間湯沸かし器のように、怒り出します。兵庫の報徳学園が岐阜の多治見高校を21対ゼロで抑えた試合では、両校繊手の学業試験を行え、学業試合をやれ、と怒りっぱなしでした。何だこれは、高校野球はプロ養成の様に、ただ打って投げてナンボではない。図体ばかり立派でも頭が空では”空樽の高音”だよな、と話しかけました。主人は大学時代、学内の野球大会で連戦連投の思い出が強いようで、いつまでも野球フアンです。聞いているとプロの監督にも遠慮無く采配批判します。パテイーよ、アメリカ野球をみろよ、やっぱり半分は頭で戦っている。野球人気は俺みたいな、才能はあっても他の道に進んだヒトでもっているのだぞ、と訳の分からぬ事を言っています。
パテイー

紅葉と人手不足 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

何時ものように主人はあっという間に奥さんと私を車に詰め込んで蓼科高原の山荘にやってきました。お気に入りの近くのお店の女将の電話連絡で紅葉が見どころになったと聞いたからです。確かに山の景色は一変していて、紅葉の赤さに加えて色々な木々の葉が色鮮やかに山肌を染めています。”これは凄い。だがこの美しさをとらえられるのは天才画家しかいない、”と主人は匙を投げています。主人はもう一つの発見が気になっています。紅葉見物の観光客は多いのに、食堂等の給仕さんたちが集まらない。何時も寄る北欧料理店、串焼き屋さん、お蕎麦屋さん、パン屋さんでは、給仕さんが居ない。オーナーさんは皆、同じ悩みを訴えています。働き手が居ないのです。近くのゴルフ場でもキャデイーさんが集まらない。”パテイーよ、こりゃ深刻だ”と主人は言います。お気に入りの女将の助言で開いたばかりという中華食堂に私もお供して行きました。そこには、中国人が料理して客のサーヴィスもしています。日本語がたどたどしい給仕さん達と話して、主人は少し顔色がよくなりました。本場の中華料理が食べられるし、給仕さん達は台湾から来て一生懸命働いている。”そうだ、タイのキャデイーさんは良かったな。彼女たちが蓼科に来てくれないかな、”と言います。人手不足は近隣のお国から働いてもらえればいい。そう言っています。
パテイー

豊島区役所ーシヴィル サーヴァント精神 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

保険証の更改に主人と奥さんは豊島区役所に行ってきました。お役所仕事に日頃、さっぱり信用を置いていない主人ですが、にこにこして帰ってきました。新築の区庁のエレヴェイターの中で区長さんと出会い、話が出来たそうです。パテイーよ、区長さんはとても親切で、おまけに新ビルを褒めたら、区長が一切区民のお金を使わず、上層階を民間の使用に供して、その収入でつじつまが合いましたと、話してくれたよ。良く見ると対応してくれた若い女性公務員の態度が柔軟で、優しい。思い出すと、ロンドン、シドニーで役所にはいろいろと世話になったが、これなら豊島区のサーヴィスはずっと好い。国民の公益に奉仕する”シヴィル サーヴァント”の精神が日本にも根付いている様だ、と大変にご満足の態。本物の市民サーヴィスは、天下りで似非の公共団体とは、違い、目的が違うし、気分のいいもの、に成れるのだな、と盛んに喜んでいます。主人が上機嫌なので私もいい気分です。
パテイー

隠れた財産―三次元の国土 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

シンガポールに生活している主人の息子さん家族が夏休みで日本に一時帰国。蓼科高原の山荘にやってきました。小学生のお孫さんは、茅野駅に着くなり、”あ、山だ”とアルプス連山を見て歓声を上げました。息子さんの奥さんは、こんなに透明でさわやかな空気は久しぶりですと大喜び。主人は、改めて真平らなシンガポールに住む人々に同情しています。主人は何時も言っています。パテーよ、日本の地形は平らな姿ではない、各地の気温を報じるが、その各地には高低差がある。100メートルで1度Cの温度差が出る。日本の国土は三次元の特殊地形で、気温も高度で大いに違う。常夏の東南アジアに住む多くの友人たち一度蓼科に来てみればいい。彼らが知らぬ至高の冷気で命が伸びよう、と言っています。主人は一方で、日本人は自分の宝を世界に宣伝するのが下手だな、自分でも気が付いていないのかな、と頭をひねっています。
パテイー

湿気の無い天国の気候 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

山荘の庭に今年はモグラの巣が多いな、と目ざとく観察する主人。庭師のおじさんが、ニシコリの木の根元に大きな黒蜂の巣を見つけて、悪戦苦闘して駆除しました。主人とおじさんは、モグラと言い蜂と言い、確かに気象変更の影響が蓼科高原にも及び始めたかと話しています。主人はヴェランダの寒暖計をいつもつぶさに見ていますが、フン、今年は少し気温が高いとうなずいています。それにしてもこの宝石のような空気はすばらしい、何しろ日本中で一番湿気が無い蓼科高原だ、少々気温が上がっても、まるで気にならない。どうだこの爽やかさはいいだろう、参ったかと、私にまで自慢してます。私も、確かに食が進むし、よく寝られます。蓼科の夏は何時ものように天国です。
パテイー
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