トランプとLNG

国際調和など考える能力を持たぬか，トランプのエネルギー政策。

ロシアの天然ガスがEU諸国に流れ込む。

この流れを遮断し，アメリカ産のLNGを買わせたい。

ロシアガスを輸入する国には得意の制裁までちらつかせる。

本欄でも取り上げたが，ドイツメルケル首相は，ドイツ初のLNG受け入れ基地の建設に踏み切った。

しかし、ドイッチェヴェール紙が指摘する。

メルケル決定はトランプをなだめる仮の決定。

なぜなら，既にドイツの周辺には，LNG基地が過剰に存在する。

キング　アンド　スポールデイングの調べで、EUに24，トルコに4，合計27のLNG基地が操業しており.更にスペインに1基地が建設中、19基地が計画中。

現在稼働中の27基地を会わせると年間2億2千万トンのLNGを受け入れられる。

しかし，これら基地の稼働率は僅かに25％に過ぎず，閑古鳥が鳴く。

即ち，新規の基地建設無くとも，現状のLまま、4倍のLNG輸入が可能である。


ドイチェヴェール紙は，ロシア産ガスは100万BTUあたり、5ドル以下，それに比してアメリカ産、シェイルガス　ベイスのLNG価格は如何しても7ドルを切れないと，指摘。

亦世界にアメリカより先行するLNG供給国がひしめいており，トランプの豪腕は空振りだと指摘。

バイロン