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アイスランドの苦悩 [欧州]

2008年の10月、金融危機がアイスランドを直撃。

三行が破綻した。

そのうちの一つランズバンキのオンライン部門アイスセイヴに、イギリスとオランダ企業、個人が総額50億ドルの預金をしていた。

破綻により、この預金は失われたが、イギリス、オランダ政府は、独自に自国の預金者に金を返している。

その際、両政府は、アイスランド政府との間に協定を結び、後者がいずれその金を返済するとの同意がなった。

しかし、極北の小国、人口僅か30万人のアイスランドに、本協定に反対の国民運動が起こっている。

曰く、イギリスも、オランダ人もも、欲に駆られてアイスセイヴの高金利に、ひきつけられてリスクを負ったのでは無いか。
50億ドルの返済となると、国民一人当たりの負担が物凄くなる。
何故、銀行のゴタゴタに、国民が責任を負わなくてはならぬのか。

其れに本協定に際してイギリス政府の採った高圧的な態度に怒りが向いている。
イギリスは、アイスランドの銀行がアルカイダその他のマネーロンダリングに関与しているとし、在英のアイスランド資産を凍結してしまった。

歴史を紐解けば、イギリスはアイスランドをイギリス領土と勝手に宣言した経緯もあり、大国と小国の葛藤が見える。

アイスランドは本協定を、国民投票に掛けている。

バイロン
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コメント 2

yutakarlson

■外国人預金者保護の是非めぐるアイスランド国民投票、否決確実に―日本はアイスランドとは違う!!とすれば、谷垣おろしは当然の帰結か?
こんにちは。アイスランド大変なことになっていますね。わずか数年前までの「金融立国」の夢は露と消えました。今、一般市民の間でも、円建て債務の返済が倍に膨れ上がって大変なことになっています。このようなアイスランドの事例などからマスコミなどでは「対岸の火事では済まされず、日本も財政破綻するかもしれない」などというトンデモ理論をいうとこころがほとんどでした。しかし、こうした事例などは日本にとっては、全くの「対岸の火事」以外の何物でもありません。一方民主党も、自民党もプライマリーバランス(財政均衡)のことばかり気にしています。しかし、デフレの最中にあってプライマリーバランスを気にするということは、たとえていえば、癌で重体の人が、会社の仕事をあれこれ気に病んでいるようなもので全く愚かとしかいいようがありません。このような人は、まずは癌を取り除くことに専念すべきでしょう、それと同じように現在は、デフレ対策を第一義とすべきです。詳細は是非私のブログを御覧になってください。
by yutakarlson (2010-03-08 11:58) 

バイロン

コメント有難うございます。今後とも宜しくお願いします。亦、素晴らしいブロッグをお持ちです。今後読ませていただきます。僕は欧州に都合約10年住んで仕事をしてきた総合商社マンでした。60年代から、2000年までの間、激動の欧州を目近に見てきました。今は、SOHOで世界観測の毎日です。
サテご指摘の公的債務問題、ご指摘のとおりだと思います。日本の場合対外債務となると、アメリカその他に貸しもあるのでネットでは少ない。それから、国内の債務も、引き受けが主に、政府関係機関で、彼等の資産とさし違いにすれば、ネットでは結構少ない事になります。さはさりながら、やはり行政コストは掛かり過ぎだと思います。ギリシャ、アイスランド共に、似て行政コストに甘えているところが見えますね。
ご意見を頂戴したいのですが、日本のデフレ論。僕は価格調整過程だと思っています。土地制度、税制、行政の規制ががあまりに世界と違うので、容易に比較すると間違えるのでは無いかと恐れています。
バイロン

by バイロン (2010-03-08 13:02) 

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