中国観光客に異変

国連観光局（World　Tourism　Organization)によると2018年中国から海外に旅行した員数は1億5000万人。

中国観光客が海外で消費した金額は全世界総額の20％。

ところが事態は急変中。

今年第一四半期の中国観光客の海外消費が昨年同期より10％もの大幅下落。

顕著な現象の幾つか：

・米国への中国観光客は2018年は前年比10％減で280万人。
　今年も減少は加速中｡

　宝飾店テイファニーの今年第一四半期の中国観光客への売り上げが昨年同期比25％もの激減と　　なった。同店は株主に対し今後減少は続くと警鐘を発した。

・米国への観光旅行に付き中国政府は先月、危険があるから不必要な旅行を差し止めるよう正式警　告を発している。落ち込みの現状につき情報不足だが、酷いことは明白。

・豪州、ニュージーランドへの中国観光客が激減。
　4月数値で豪州には6％、ニュージーランドには驚愕の21％の減少。(去年4月比）
　中国航空は3月、上海ーシドニー、上海ーメルボルンの直通航空便をキャンセル。

・欧州への中国観光客も減少中。長距離観光が落ち込んでいる。

・一方、人気の対象国でタイ、ヴェトナムへの観光は盛んだが今年当初以来微減。

・他国とは別格に人気が継続して居るのが日本。
　中国観光客の訪日は年々2割の増加率を誇り、本年も趨勢は変わらない。


中国観光関連の諸調査機関の結論として、米中貿易戦争が象徴する国際関係の緊張を嫌い、
亦、中国元の落ち込みで､海外旅行コストが上がり、多くの中国観光客が国内旅行に切り換えている。


バイロン