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目白の雀 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

ヴェランダに飛んでくる雀を何とか手なずけたいと、主人は根気よく粟の実をプラステイックの皿に、置き続けています。ヴェランダに出るガラスのドアのすぐそばに皿を置いて、観察しています。もうだいぶ時間が経ったのですが雀はさっぱり慣れた様子がありません。主人が少しでもドアに近づくとパッと飛び散ります。私は犬ですから、雀もヒトと違って仲間意識があるのでしょうか、近寄っても逃げません。主人は之が悔しくていけません。最近はおかしな事を言ってます。”パテイーよ、雀は太らない。粟の実を盛んに食べる様だが、決して食べ過ぎない。一定量腹に入れると飛んでいく。太って飛べない雀は居ないよ。それに比べて最近のお前は食べ過ぎだ。重くなった。動作も鈍い。雀に見習え。”と言います。主人はもう諦めればいいのに、パリのルクセンブルグ公園の雀と目白の雀は同じ筈だと、毎日、目白の雀が手のひらから餌をついばむ日を夢見ているようです。
パテイー
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