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小鳥の集団 [連載ー蓼科高原のクレオパトラ]

短い夏だったな、と主人が語り掛けます。もう山荘のヴェランダには、寒くなる季節に備えて小鳥の群れがヒマワリの種をついばみにひっきりなしに飛んできます。主人は、餌箱を、手の届くところにおいて、少しも人を恐れない小鳥の観察に忙しいです。山雀、コガラ、ウソ、四十ガラ、五十ガラ、山鳩、それにお気に入りのミソサザエ。大変な数で、今年は秋が早い、様子が違うね、と主人は話しかけます。小鳥たちは私も少しも恐れず、犬を怖がらないとは少し沽券にかかわりますよ。リスまで平気で小鳥の仲間入り。小鳥は書斎の中までチョコチョコと歩き回ります。こりゃまるでシドニーだな、と主人は回想します。豪州に駐在時代、シドニーの家には何時も色とりどりの鳥たちがヴェランダを占領していたよ。と言います。主人は、東京の目白の家で雀に餌をやり続けています。でも雀は少しも馴れてくれません。パリのルクセンブルグ公園の雀。主人には雀が人の肩に安心して飛び乗る光景が忘れられません。そろそろ、寒くなったね、パテイー。目白に帰るかな、と主人は言います。目白の雀にも餌をやらねばと思いついたようです。
パテイー
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