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キルクーク原油の行方 [経済]

1927年に発見された大油田、キルクーク油田。

イラクの宝の山。

現在、油田は,イラク地方自治政府であるクルド地区政府(KRG)の支配地にある。

長く,イラク政府とKRGは,原油の利益配分で紛争を続けてきた。

大油田から外部へ原油を搬出するには、パイプラインしか無い。

パイプラインはKRGの貴重な所有物だった。

油田から北のトルコ国境まで、KRGのパイプを通して、その先は,トルコのパイプラインで,地中海の輸出拠点シーハンまで送り出される。

昨年来、政府とKRGとの紛争が嵩じて,政府が,油田を占拠。

爾来,原油の流れは止まっている。

その後、KRGは虎の子のパイプラインをロシアのロスネフト社に売却してしまった。

ロシアは,キルクール原油のお得意さんだった。

昨今、ようやく,政府とKRGの交渉が再開し進み出した。

先ずは,油田の生産開始が先決だ。

金の卵を産む鶏だ。

利益分配はこれから決めるとして,日量20万-40万バーレルで、生産を回復しよう。

一方、ロスネフト社は、パイプラインの増強に注力してきて,既に,日量100万バーレルの輸送能力を備え,イラクがキルクーク油田から幾ら増産しようと,運送には問題ないと、楽しみに見ている。

パイプ輸送代金が膨大な稼ぎとなる。

一方、紛争で,閉鎖されていた油田なので,現地の生産開始は容易では無い。準備がいる。

況んや,100万バーレルまでの増産には,何年もかかる。


今後の国際油価の動きに影響を与えるキルクール油田、如何に立ち上がるのだろうか。


バイロン
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