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対案不在の英国議会 [連載ー英国EU離脱交渉]

土壇場の大揺れ。

昨日のイギリス下院、メイ首相のEU離脱協定案に蜂の巣をつついた様な、反論の合唱。

予想外の政治劇も起こった。

離脱交渉責任相、ラーブ氏が、首相に逆らい,職を投げ出し,更に数人の閣僚も、後を追って辞任。

沈没する船を見捨てて逃げるネズミの動きとみられた。

議会のやりとりで、保守党内部の強硬派は,メイ案は”離脱”で無く、一層EUの権威に従属する”属国案”だと、非難の繰り返し。

連立を組んでいるアイルアンドの友党、DUPもメイ案は、北アイルランドと,イギリスを分断するとして反対を表明。

スコットランド出身議員は,メイ案は、北アイルランドばかり考慮して,スコットランドを軽視していると噛みつく。

最大野党、労働党はメイ案は”生煮え”の未完成協定で,交渉期間を延ばし,初めから交渉をやり直せと、繰り返す。

混乱の内に終わった議会のあと、保守党内右派は,メイ首相の不信任を公表。

交渉担当大臣が,この場に及んで辞任とは前代未聞の事件だが,後任が見つからない。

一見,メイ首相は、窮地に陥ったと見る向きが多いが,一方、識者間で、如何に反対の声が高くても,感情論ばかり、いずれも対案を持たぬ雑音に過ぎぬとの声も強まっている。

全てのメイ反対勢力も,EUと”無協定”の状態のまま別れる,所謂”ハード離脱”がイギリス経済に悲劇的結末となると一致している。

昨日、EU側は,静観の構え。


バイロン







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