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タイの軍政;総選挙の行方 [アジア]

国家混迷を救うとしても、軍政が居座っては国際社会の非難を避けられない。

2014年世界を驚かせた赤シャツ、黄色シャツのバンコック市街戦。

立憲王国タイの政治混乱に立ち上がった軍のクーデター。

チラユー将軍の軍事政府は終に早期総選挙を求める世論に屈して3月に総選挙を行う。

王の姉君が反軍政の政党、クーデターで追い出されたタクシン、イングリッグ 兄妹首相の政党プエタイ党(タイ党)の分党であるラクサ チャータイ党から選挙に打って出ると騒ぎを起こしている。

FT紙が行った世論調査が、厳しい政情を浮かび上がらせる。

主たる点;(調査対象はバンコック郊外の’消費者’)

・軍部が創設した政党ファラング プラチャラット党を支持するのは9%。

・同党は首相候補に当然ながらチラユー将軍を推挙している。
 チラユー将軍の”再首相就任”に関して支持率は悲劇的に低く、特に、35才以下の年層では”僅か  の”5.2%。

・支持政党別では;
 1)赤シャツのプエ タイ党24%、亡命中のタクシン、イングリッグの党。
 2)民主党 14%。都市層、知識層を代表する反タクシンの青シャツ党、
 3)”将来前進党” 11%。タイ政界の新現象。2年前に結成。 軍政に反対。軍政打倒のためな   らプエ タイ党との連携も辞さない。中心は圧倒的に若年層。今回選挙の台風の目か。
 4)ファラング プラチャラット党。上述の9%。若者の新党にさえ遅れを取っている。
 5)無関心層が多勢でタイ有権者の特徴が顕著。

チラユー将軍は、選挙法を改正、選挙区分をプエ タイ党不利に書き換え(その為プエ タイ党は分党を作り抵抗している)。

上院250名の議員は政府指名とし、首相指名には投票権を持つと改訂。

今回、下院でチラユーが敗れると抵抗にあらゆる手を繰り出そう。

クーデター時点より更に複雑な政争が予想される。


バイロン



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