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ロシアのガスとアメリカのLNG;トランプのドイツ苛め [経済]

トランプが口を極めてドイツのロシア天然ガスの購入を非難する。

現在、バルト海の海底を北ルート2と称するパイプラインが建設中。

2015年に着工し来年末に完成する。

ロシアの北西部のガス田からバルト海底をパイプでドイツの受け入れ基地に繋ぐ。

現在北ルート1なる海底パイプラインが稼働中で、北ルート2パイプラインが完成すると現在の輸送ガス量が丁度倍増して年間4400億リューベとなる。

この量は全欧州の需要量の四分の一にもなる。

北ルート2の操業前のドイツだが、既に、ロシアから国の全ガス需要の40%を得ている。

北ルート2が稼働すればロシアガスへの依存度は5割を超す。

一方全欧州の天然ガス需要だが、上昇を続ける。

他方、将来のロシア以外供給先は、新規のアメリカからのLNGである。

北海を初め、北アフリカからのガス供給量は先細りである。

現状、欧州のガス価格だがLNG輸入がパイプラインで手に入るガス価格の25%も高い。

ロシアは、北ルート2の開設で今後一層欧州への供給システムを強化しようとする。

市場の囲い込みを策する。

トランプとその蔭に隠れるアメリカのLNG企業、これ以上ロシアのパイプラインを利したロシアの欧州ガス市場の独占は到底許容できない。

かくてトランプのドイツ非難―ドイツはロシアのガスに占領されて欧州の安保が危険―となる。

バイロン
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