解放広場のミニ政府

職よこせ、汚職排除と若者の反政府闘争が激化するイラク。

首都バグダッドのタリール(解放)広場に反政府デモ隊が”ミニ政府”を産み出している。

AFPが伝える現状。

多くの国民のデモ隊に一部の反政府兵士も参加して､広場にテント村が産まれている。

デモを支援する各方面から援助物資が次々と寄せられ､テント村はデモ隊や市民の食事を炊き出している。

また、病院、医師団体､薬品企業からの寄付で、テント村での治療が可能になり､ストックした医療品を各地に配送する手配もできた。

テント村への電気の供給は､電線から”こっそり”分けて貰う”盗電”と自家発電機による。

昼場にはバリケイドを築いて政府の回し者を排除しているが､今週、ガンマンが侵入し、テント村の18名の住民が殺された。

しかし、思わぬ援軍が現れた。

シーア派の統領、サドル導師の軍団である。

彼らがテント村のミニ政府防衛に立ち上がっている。

バイロン

フランス年金ゼネスト

フランスには政府運用の42にも及ぶ年金制度が併存する。

永い政治妥協の歴史的産物。

古くは100年前の制度も存在して､多数年金制度が絡まり時代を超えた混乱が存在する。

マクロン大統領は一挙に”均衡の取れた単一年金制度”に置き換えを図る。

フランスにとり世紀の大改革。

1週間前にフィリップ首相が改革骨子を発表してから各種労働組合が一斉に既得権擁護に立ち上がっている。一挙に､ゼネストの様相となった。

パリの交通機関は麻痺、全国の学校から教師が消えた。

フィリップ首相の改革提言の要旨は：

・全てのフランス国民の定年を62才とする。62才から月額1000ユーロの均一年金を受ける。

・62才からさらに2年間働くことを希望する人には、正規年金にボーナスを付す。

・年金は職種に拠らず､国民の就業時間を基礎とし､ポイント制とする.(現在、物品運搬者、小売店の
　従業員などの年金額は低く、職種により得失の差があるが､今後時間制にして不公平を是正する。）

・適応時期、その他詳細は詰めるが、実施開始を2022年としたい。

バイロン

保守党とスコットランドの大勝：英国総選挙

昨日の英国総選挙、開票が続いている。

出口調査で､ジョンソン首相の保守党と、スコットランド国民党(SNP）が大勝の様相。

650の総議席で保守党が過半数を楽に超えて、368議席を獲得する様相。
現議席から50議席を増やす大勝利となりそう。

野党労働党は70議席以上を失い”歴史的惨敗”の様相で190議席確保も危うい。

SNPはスコットランドに分配の59総議席中55議席を独占する様相。

現議席より20議席増やす。
EU離脱反対のスコットランドで保守党は全滅状況。

これで､今後の課題が明確になった。いずれも難題。

即ち、
・ブラッセルとの関係；
　ジョンソン首相のEUから強硬離脱路線が改めて認められ来月末の離脱が実現する。
　約一年の移行期間に入り､英国とEUの新関係を協議合意し無くてはならない。
　EU､はジョンソンの､”アングロサクソン連合傾向”、”独りよがり”に嫌忌感が強く
　極めて困難な交渉となる。

・王国分解の危機；SNPの勝利でスコットランドの独立問題が再び表面化する。
　伝統の連合王国の崩壊が実現する可能性が高まった。

バイロン