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メイと議会 [連載ー英国EU離脱交渉]

イギリスメイ首相の最難関。

彼女のEU離脱協定を下院が承認しなくてはならない。

現在、下院総議席は650だが,病欠その他で過半数は318となる。

メイの保守党議席は315だが党内造反が多く,確実なところは230票。

問題は,第二党の労働党。

総議席は257。

党首コービンの主張は,先ず議会解散し民意を問うべきで、労働党が勝利すれば,EU離脱の交渉期限を延ばし,イギリスの労働者の権利保護を主眼として、統一市場に留まる、とする。
コービンは現状の離脱協定には反対票を投じるとする。

しかし,労働党は党内に深い亀裂があり、党首コービン放逐の執拗な分派活動が盛ん。

従い,反コービン一派(約45名)は,メイの協定案に賛成の動きあり、票が読めない事態。

下院議決は12月に予定される。


バイロン


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メイ閣内了承取り付け [連載ー英国EU離脱交渉]

メイ首相がネゴったイギリス離脱協定。

昨日、5時間の閣僚会議で辛うじて承認取り付けに成功。

次のハードルは下院議会の承認取り付け。

最大の問題点は 来年3月29日以降の”経過期間”。

これまで,2020年12月末日が期限だったが,これが”無限に”延長された点。

期限の終点は今後EUとの交渉による事となった。

言い換えると,それまでの間、イギリスは現在の統合市場、関税同盟に留まることを意味する。

無限に離脱できない,可能性を残す。

議会の争点はこの点に搾られよう。

メイ閣内に,国民投票の通り、来年3月に綺麗さっぱり離脱すべきだ,とする右派が勢力温存し、与野党共に,早くEUとの”腐れ縁”から脱却して,自由な身となるべきだとの論陣が強い。

バイロン
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