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景気好調と外国労働者 [連載ー英国EU離脱交渉]

ドイツ、日本、アメリカが先導の好調経済。

いずれも未曾有の完全雇用に近い状況。

彼らは同じ問題に直面している。

自国労働者不足である。

この部類に,イギリスも入る。

イギリスは,EU離脱騒ぎで,外国労働者が逃げ出している特殊事由はあるが労働者不足は同じである。

亦、理由の一つに周辺国の労働事情の変化がある。

例えばポーランドだが、これまで将棋倒しのように,イギリスへ出稼ぎに出ていた。

その結果、本国の労働市場は,老人ばかりとなり、残留の少ない若者の給与が吹き上がり始めた。

上昇する賃金に引かれU-ターンで帰国する労働者が増え始めている。

また、離脱後、イギリスにはヒトの移動の自由が保障されない。

その点、圧倒的な魅力を持つのはドイツである。

EUの基本精神であるヒトの移動自由の揺るがぬ信奉者である。

ポーランド始め東欧のEUメンバー国から移住の労働者が増え始めた。

一方、不思議にイギリスの賃金が上がらない。

賃金を抑えて、自国民の雇用を増やす政策に向かっている。

即ち,自国民、新卒の雇用拡大、自国民老齢労働者の雇用延長で、外国労働者不足に対応しようとする。


風が吹いて桶屋が儲かる。

国際労働市場で、独り勝ちはドイツのようだ。


バイロン




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英国の悲鳴ー労働力不足 [連載ー英国EU離脱交渉]

EU離脱の津波で,イギリスは海外労働者を急速に失っている。

世界の指標たる国民健康保険(NHS)の仕組み。

支えて居るのは海外からの移民。

NHS関係の総雇用人口は120万人。

その6%が非英国人で、主に大陸EU諸国から。

医者は総数の10%,看護師は7%を占める。

過去一年で彼らの数が激減中。

EU離脱以降、彼らの身分保障が無い。

更に離脱騒ぎでイギリスポンドが減価している。

給与的に魅力が失せた。

亦、派遣元の諸国の経済が好調で帰国した方が収入的に安定する。

今年、イギリスの国民健康保険機構は、看護師の不足が42,000人に達したと悲鳴。

イギリスの労働力不足はあらゆる分野に及び始めている。

バイロン

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混み合った議事日程 [連載ー英国EU離脱交渉]

本日、イギリスメイ首相はブラッセルにとんぼ返り。

EU委員会と離脱宣言文書の文言の最終合意に努力する。

合意がなればその後の議事日程は;

・25日(次の日曜日)、EU理事会(EUサミット)開催。

 そこで,離脱協定%(585頁に及ぶ膨大な協定)と、離脱宣言の両方を承認。

・来週以降、メイ首相は、両合意につき,英国議会の承認を求める。
 承認が得られるとー

・以降、速やかにEU議会による両合意に賛同の意思確認。(EU議会の批准行為)

・以降、各メンバー国による批准行為必要。

・明年3月29日をもってイギリスは正式にEU離脱。

・同日より、イギリスーEU間の新関係に付き正式交渉が開始される。


混んだ日程だが最重要ハードルがイギリス議会の承認の有無。

これが無ければ全てが瓦解。


バイロン
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