SSブログ

イギリス風物詩の変化 [欧州]

その昔、イギリスロンドンの全ての街角は,パブか銀行の支店で占められている,と言われた。

皆が懐かしがる風物詩である。

イギリス全国を覆った銀行支店数、ここ30年間で急激に縮小している。

民間調査グループ”フイッチ”によると1988年に全国に20,583在った銀行店舗が今年、7,586に減っている。

3分の2が消えてしまった。

原因は,オンライン バンキングの普及。

特に、スコットランド、イングランド西部等、人口分布の少ない地方から銀行支店が消えている。

近くになじみの銀行支店を失って不便を訴える庶民が多い。

郵便局が救済に出動。

銀行支店業務を代行している。

現時点で,全国の11,500の郵便局が銀行支店業務を行いだした。

しかし,上記調査機関の調べでは,限界があるようだ。

その理由;
・郵便局職員の銀行業務に関する知識不足,対応に利用者の不満
・個人情報が漏れるのでは無いか,との不安
・窓口の混雑
・サービスの良かった昔の銀行が懐かしいと言う客が増える

亦現行法上、郵便局は;
・銀行口座を開設したり閉鎖できない
・異なる口座間にカネの移動が出来ない
・クレジットカード等の再発行ができない

等の不便が残る。

全国郵便局長は,一層勉強し,利便性を高め、カスタマーサーヴィスを改善すると都度、約している。

バイロン

nice!(1)  コメント(0) 

対案不在の英国議会 [連載ー英国EU離脱交渉]

土壇場の大揺れ。

昨日のイギリス下院、メイ首相のEU離脱協定案に蜂の巣をつついた様な、反論の合唱。

予想外の政治劇も起こった。

離脱交渉責任相、ラーブ氏が、首相に逆らい,職を投げ出し,更に数人の閣僚も、後を追って辞任。

沈没する船を見捨てて逃げるネズミの動きとみられた。

議会のやりとりで、保守党内部の強硬派は,メイ案は”離脱”で無く、一層EUの権威に従属する”属国案”だと、非難の繰り返し。

連立を組んでいるアイルアンドの友党、DUPもメイ案は、北アイルランドと,イギリスを分断するとして反対を表明。

スコットランド出身議員は,メイ案は、北アイルランドばかり考慮して,スコットランドを軽視していると噛みつく。

最大野党、労働党はメイ案は”生煮え”の未完成協定で,交渉期間を延ばし,初めから交渉をやり直せと、繰り返す。

混乱の内に終わった議会のあと、保守党内右派は,メイ首相の不信任を公表。

交渉担当大臣が,この場に及んで辞任とは前代未聞の事件だが,後任が見つからない。

一見,メイ首相は、窮地に陥ったと見る向きが多いが,一方、識者間で、如何に反対の声が高くても,感情論ばかり、いずれも対案を持たぬ雑音に過ぎぬとの声も強まっている。

全てのメイ反対勢力も,EUと”無協定”の状態のまま別れる,所謂”ハード離脱”がイギリス経済に悲劇的結末となると一致している。

昨日、EU側は,静観の構え。


バイロン







nice!(0)  コメント(0)