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フランス超エリート校エナの廃校 [欧州]

フランスマクロン大統領は,伝統の超エリート大学エナ Ecole Nationale d’Administration (Ena) の廃校を決定。

戦後ドゴールが発足させたポストグラジュエイトの“大大学”。

行政官の育成目的の専門大学院。

エリート大学から選りすぐり,2年間、絞り上げて年間100名の最高頭脳を世に送る。

数多くの大統領、最高行政官、企業経営者を輩出してきた。

卒業試験の順位で,行政庁の花形ポストに配属される。

マクロン大統領も無論エナ出身。

しかし,世論が動く。

国をエリート層と支配される非エリ-ト階級に分化する仕組みは時代錯誤で許されない。

マクロンの決定:
・エナの廃校。新たに“公共大学”の設置。
・カリキュラムに環境科学、弱者の社会救済政策を加える。
・入学窓口を一定著名校に限らず,一般からの応募を許す。
・成績に依る官庁優先就職を廃止。

マクロンは来年大統領選挙。

エナの廃校は選挙用宣伝で,実行は出来まいとが一般の反応。

だが、エナは英国だとオックスフォード大学とケンブリッジ大学を会わせたような超エリート学校(英国では“オックスブリッジ”と俗称される)。

国の最高資産は頭脳の質だとの世代を超えた評価に,揺れが生じている。

バイロン
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北アイルランド炎上の兆し [欧州]

昨日も,北アイルランドのベルファスト西部地区で,ロイヤリストとナショナリストの衝突。
双方火炎ビンを投げ合う騒擾に発展。負傷者が多い。
仲介の北アイルランド警察にも多数負傷者が出ている。

永年の怨念もあるが、直接の火種は,ブレシットの実行によるUKとアイルランドの新関係。

地続きのアイルランドと北アイルランドとの関係を特別に定めた“北アイルランド議定書”。

地続きの特殊関係で,アイルランドと北アイルランド間の物品の移動は,従来通り、自由とし,UKから、北アイルランドへの物品の移動は,EU規則に準じ検査、課税の対象とする複雑な妥協の産物。

“議定書”で、UKと北アイルランド間には、アイリッシュ海峡に国境の壁が生じる事となった。

これがロイヤリストには我慢がならない。

母親たるUKから引き剥がされてアイルランドに飲み込まれる,と危機感が増す。

UKジョンソン首相とアイルランド マーテイン首相は緊急電話会議。

EU委員会、米国政府も双方に北アイルランドの暴力自制を促す勧告を発した。

バイロン


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