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英国航空(BA)パイロットのストライキ [欧州]

イギリスの国家航空会社(ナショナル フラッグ)ブリテイッシュ エア ウェイズ(BA)。

創業以来初めてパイロットのストライキである。

全4,300名のパイロットが、本日と明日職場を放棄する。

ロンドン、ヒースロー空港では本日870便がキャンセル。

明日を合わせて1700便が休航。

紛争は本年初めからで、パイロット組合は、パイロットの給与を、会社の利益と連動させ、利益の分配方式を求め、一方会社は、3年間で現在のパイロット給与を11.5%段階的に嵩上げする案を出している。

昨年、BAは30億ポンドの高利益を生んだ。

現状、パイロットの平均給与は年、9万ポンド。
機長は167,000ポンドに交際費16,000ポンドが加えられている。

また、パイロット全員に,BA航空券を、9割引きで提供(本人負担は1割)、パイロット”家族”にパイロット勤続年数により数段階の、ビジネスクラス航空券を数枚、無料で提供している。(行き先、飛行時期は自由に決められる)。

この”役得”がBA雇用の最大の魅力とされる。

会社側は、パイロットの全面ストに対し、この役得を停止すると恫喝して紛争を煽っている。

パイロットは、今週二日のストライキに加え今月27日にも全職場放棄を宣言している。

バイロン
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サウジ―低い油価と遅れるIPO [経済]

サウジ王はエネルギー大臣アルファリを罷免。

第四子アブダラジズ王子に切り替えた。

王子は30年近くエネルギー省に勤務。

一昨年よりエネルギー担当国務相の地位にある。

またアラムコの会長を兼任していたアルファリを国富ファンドの長、ルメイヤンに切り替え。

同氏は事実国王と見られるモハメッド皇太子の腹心。

今回の上記、両人事はモハメッド皇太子によると見られるが、理由として:

・国際原油価格が上がらない。アルファリのOPEC対策に不満。

 アルファリ任命時、国家原油収入は勢いが良かったが、ここ4年間で油価が低下し財政が急転直下、
 悪化の一途。
 IMF算定で今年の財政赤字がGDPの6%を超えサウジにとり初めての”国難”。
 新大臣のOPEC指揮で、油価回復を狙う。

・アルファリはアラムコのIPOに熱心でない。
 皇太子の最大の政策目標であるIPOの準備が進まない。
 皇太子は、IPOの基礎としてアラムコ資産価値を2兆ドルと主張している。
 しかし、算定にはアラムコ資産の公開が必須。
 最高の国家機密が国際市場に晒される。アルファリは慎重に過ぎた。新会長の元、IPOを急ぐ。

・サウジの若年層の失業率が悪化している。
 現状12%に達し、改善の兆しが無い。皇太子は既に労働相を三度更迭している。

 今回のエネルギー関係人事は皇太子の”短気”に変化を追う性格の現れか。

バイロン

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