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オペックプラスの妥協 [経済]

昨日、オペック13カ国、ノン-オペック10カ国(ロシア他9カ国)の"オペックプラス”は来月の原油生産制限量を、現行の770万BDから、720万BDに緩める事に合意した。
即ち、50万BDの増産を決定した。
決定は来月のみの単月をカヴァーし、2月以降は毎月オペックプラスで協議して"柔軟に"決定する。

23カ国グループの頂上に君臨するサウジアラビヤ。

価格維持のため、現行減産枠の緩和に反対し3ヶ月延長を主張したがロシアを始め多数の"増産組”に拒否された。

今年4月に合意された現行の、生産制限枠を越えて増産していた"違反国"は、増産でき無い。

他、増産の各国割り当てについての合意は不明。

内戦、米国サンクション等で、生産制限規制外とされた諸国の生産動向の管理も不明。

例えば、国内東西政府の角逐で、原油輸出がほぼゼロとなっていたリビヤは、内戦の収拾が進み、現時点で既に100万BDの輸出を行うほどに回復している。

世界史的な国際カルテルは独占力を失っている。

バイロン
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ボーイング737MAX受注 [経済]

ボーイング社期待の新鋭機、737MAXは製造禁止を命じられて、2年になる。
5ヶ月の間に2機が類似の墜落事故を起こし346名の命を奪った。
ボーイングは即時、約1000機の受注分をキャンセルされた。

ボーイング社は、フライトコントロールシステムを一新し、パイロットの訓練マニュアルもアップデイトして、先月、米国連邦航空局の、飛行許可が下りた。

とたんに、アイルランドのライアンエヤー社が、75機の発注。
来年初頭から4年掛けて受け取る。

話題は、そのお値段。
旅客機の価格は、リストプライス(公示価格)より5割引が業界の常識らしいが、今回の取引は、常識を越えた"空前の"値引きと報じられる。
ライアンエヤー社は、購買価格は公表しないが、新規購入で全体の運行コストが"下落する”と発表。

ボーイング社は、今回の受注で、息絶え絶えの苦境からの脱出の光がみえる。
ライアンエヤー社は巧妙に足下を見て好条件を引きだしたとメデイアは姦しい。

バイロン
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欧州中央銀行の采配 [経済]

コロナ風邪対策として欧州中央銀行(ECB)は3月以来、管理下の117の銀行に対して、配当支払、自社株買い付けを禁止して、300億ユーロの不良債権対応力の充実を促してきた。

ECBは最近の警告で、コロナによる経済収縮で傘下銀行の不良債権が2008年の国際危機時を超えて"最悪”1.4兆ユーロに達する可能性を示唆している。

各国中央銀行は、国家財政の弱体化で、自国銀行への保証を引き上げるところ多く、現在、欧州銀行全体としてコロナ対応力が一段と弱くなっている。

一方、ワクチンの発見、ロックダウン効果で、国際経済の将来に燭光が見える今、復活を支える銀行の資金供与力も、確保しなくてはならない。

ECBは10日に117銀行に新指導を発する。

一部有力銀行に、配当支払い再開の許可、一部に厳しい制約をと、まだら色の指示となりそう。

バイロン
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