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調子外れの欧州中央銀 [経済]

第三四半期の、欧州ユーロ圏の経済成長率は急速に減速している。

年に換算して僅か0.2%の成長。4年前の低調レヴェルに落ち込んでいる。

しかるに、欧州中央銀行(ECB)ドラギ総裁は、4年半続いた金融緩和策ーECBによる国債、社債の一定額恒常買い上げーを今月で停止する決定。

トランプの仕掛ける国際貿易戦争、トランプがかき回す国際外交環境、国際金融市場の不安定さ、イギリスのEU脱退等の異常事態が世界経済の縮小慣性を生んでいるのに、ドラギの決定はまさしく真逆の愚策と評判は悪い。

ドラギは、ため込んだ公私債券の償還でECBに大きな利益が出ており、その利益を原資に今後、公的金利を下げて、経済活性化に資するとする。

バイロン
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冷たいサミット [連載ー英国EU離脱交渉]

保守党の党首追放劇に辛勝したイギリスメイ首相は即時ブラッセルに飛んだ。

緊急のEUサミットである。

首相は二点につきEUの承認を懇請した。

1)アイルランドー北アイルランドに関する"歯止め"期間を明年3月末の離脱時点から最長1年とす ること。
 メイ自党内、議会内の強硬離脱派から、”歯止め”に歯止めを加えねばイギリスは無制限にEU離脱 が不可能で、国民投票の意思を無視すると非難が強い。

2)合意済みの政治宣言は拘束力を持たないが、これを離脱協定書の付属文書に嵩上げして貰いた い。
 将来の関係を"滑らか"にするとの精神条項を拘束あるモノとしたい。
 議会内の穏健派をなだめたい。

これに対しEU側は;
・懇請の趣旨が依然と曖昧。懇請の効果が理解できない。
・従い、今回メイ首相には具体的 妥協を行うことが出来ない。
・ただし、サミットは来月、再度臨時に開催する事に合意する。
・EUサイドから、合意無き場合(ハード離脱)に具体的に如何なる障害が生じるか リストを作成す る。

結局コミュニケさへ出ない冷たいEUの姿勢だった。

ただ、ドイツメルケル首相の調整姿勢が目立ったと報じられる。

バイロン
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